道者往還

◆道者往還とは


 英彦山は日本三大修験の山といわれ、最盛期には九州各地に多くの檀家を持ち、山伏たちが山の力を各地の里へ伝えていました。 
英彦山では山伏の修行の一つとして、峰入り行が行われ、宝満山や福智山へ至る峰入りの道は、山伏たちが山の力を得るために辿った道であり、今も険しい縦走ルートとして、山の力を感じられる道です。
一方、九州各地の檀家たちは地域で英彦山権現講を作り、代表が代参して豊作を祈願しました。その道は肥前や筑前・筑後、日田や豊前などあちこちから通じていて、英彦山最大の祭事である松会の際には多くの人が英彦山への道をたどったようです。檀家が多かった筑前や筑後、肥前からの人たちが歩いた朝倉では、その道は「彦山道」「道者往還」などと呼ばれていたようで、今もところどころに当時の面影を残しています。

 

◆あさくら道者往還


肥前や筑前からの参詣者は甘木を経由して英彦山に向かいました。甘木から三奈木と小石原を経由して英彦山に至る40キロほどの道を、一日で歩いたといいます。小石原から英彦山へのルートは現在は九州自然歩道になっていて、地図やアプリでその道を辿ることができます。

甘木から小石原までのルートはいろいろあったようですが、現在の道路の状況で歩きやすい道を選んでGoogleのマイマップにしてみました。

<道者往還マイマップ>

 

◆注目ポイント


・甘木
 甘木鉄道のかわいい車両と甘木の名前の由来でもある甘木山安長寺の大クス。

・三奈木の農業風景
 冬は麦、夏は稲の美しい田んぼと風情あふれる集落。

・帝釈寺峠
 国境として三奈木黒田氏が銃手も配置していたという峠。茶屋もあったという峠には彦山権現の祠。

・仏谷の通堂
行者往還を跨ぐように建っていたお堂、中には十王座像や地蔵菩薩立像が祀られていた。移築され地域の集会所として利用されていたが、今は朽ち果てつつある。

・佐田高木神社
 美しい山裾の風景の中にある英彦山の大行事の一つ。

・小石原行者堂
 峰入り道でも金剛界と胎蔵界の境となる重要な場所。峰入り道と参詣道が交わる。

・深倉
 BRT深倉駅ができ、英彦山の新たな玄関として期待。ルートを外れて少し歩けば奇岩の連なる深倉峡。

・貝吹峠と雲母坂
 かつて山伏がここで到着を告げるほら貝を吹いたといわれるちいさな峠。その先は雲母坂(きらら坂)と呼ばれる石畳の道から英彦山銅の鳥居へ。

・英彦山神宮
 金の鳥居からは石の階段が続きます。スロープカー花駅には修験道の資料やお土産がたくさん!


◆道者往還のこれから


「道者往還」を多くの人が行き来して、そこから英彦山と九州各地との新しい繋がりや仕事が生まれ、地域全体が元気になることをめざして、歩くイベントや多くの方との対話を積み重ねていきたいと考えています。

よろしくお願いします!